ロンドンVixen 60年代ー70年代のロックを聴く

60年代後半から70年代の黄金期を中心にロック名盤・名曲を聴く(時々乱読)

2018-01-01から1年間の記事一覧

巨人、ドラキュラ、中世の村-空想旅行が楽しめる正統派プログレ『ジェントル・ジャイアント』

さて今回はイギリスのプログレ・バンドGentle Giant (ジェントル・ジャイアント)で、1970年のリリースの1枚目『Gentle Giant』です。 バンド名は物語の登場人物で、旅の楽団に出会いその音楽に魅了される巨人に由来しているとのこと。 当時のメンバーはフ…

ビートルズとストーンズの好きな曲3曲 [R. ストーンズ編]

1960年代前半から半世紀以上やっていてスタジオ・アルバムだけでも30枚、ヒット曲数知れず、今なお現役というローリング・ストーンズ。 全曲を聴き込んでいるファンも数多いと思われる中で、部外者が言うのもおこがましいとは承知の上ですが、ストーンズが一…

ビートルズとストーンズの好きな曲3曲選んでみました [ビートルズ編]

突然ですが、一番好きなビートルズの曲は何ですか? 多すぎて選べないという方が多いかもしれません。 話が逸れますが、NHKの連ドラ「ひよっこ」を最近になってDVDでまとめ見しました。 ご存知の方も多いと思いますが、1960年代が舞台のドラマでビートル…

ピンク・フロイド『ウマグマ』の2枚目

前回の『ウマグマ』の1枚目ライブ録音に続き、今回は2枚目、アビーロード・スタジオでの録音です。 この2枚目、リック・ライト、ロジャー・ウォーターズ、デイヴ・ギルモア、ニック・メイソンの順に4人のメンバーが一人ずつ書いて演じた曲が収録されていま…

ピンク・フロイド『ウマグマ』のライブ録音は一押し

『夜明けのパイパー』『神秘』『モア』とのろのろと歩を進めてきましたピンク・フロイド関連。 この記事進行のタラタラぶりでは『狂気』や『ザ・ウォール』ははおろか『原子心母』に達する以前にブログに飽きて放り出してしまう恐れもありますので、今回は『…

超超初心者、ジャズを聴く

私はサンフランシスコのベイ・エリアのある町から隣の町の職場まで片道約30分運転して通っているのですが、この通勤時間の最大の楽しみは音楽を聴くことなのです。 この1ヶ月ほど「ベイ・エリア・ジャズ・ステーション」なる局にチューンインして毎日1時…

CSN&Y『デジャヴ』こそは西海岸ロックの最高峰

表題で言い切ってしまいましたが、まさに70年に発表されたこのアルバムこそ、60年から70年代の数多くのアメリカン・ロックの頂点を極めているのではないかと思います。 この『デジャヴ』、前回取り上げた『CSN』とライブの『4-Way Street』を聞いておけば…

四人囃子の1作目『一触即発』が面白すぎる

今を去ること30数年前、洋楽に没頭していた私に「四人囃子っていいよ」と言った知人がいまして、その時は「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」と「ブエンディア」をさらっと聞いて、「面白いね」と適当に話を合わせていた記憶があります。 今、『一触即発』をあら…

ノリノリのブギーはステイタス・クォーの『クォー』

先週はホラー小説のレビューをアップしたところ、閲覧数がいつもの5倍ぐらいに跳ね上がっていて我ながらびっくりしました。 洋楽と並行して英国ホラーのブログをやろうかと一瞬考えましたが、そんな時間があるはずもなくそちらは老後のお楽しみにとっておこ…

書評:結構怖いブラックウッドの『The Willows』(邦題は不明)

今週は音楽ブログはお休みです。 というのも週末に読み始めた小説が途中でやめられなくなって音楽を聴く余裕がなかったせいです。 この短編小説『The Willows』の作者は英国人のアルジャーノン・ブラックウッド。20世紀初頭に主に活動していた怪奇作家です…

初めて買ったLPはムーディーブルースの『失われたコードを求めて』

おそらくですが、これは初めて自分で買ったLPレコードだったと思います。 ムーディ・ブルースに関しては以前『セブンス・ソジャーン』について記事をアップしました。 londonvixen.hateblo.jp 『失われたコードを求めて(In Search of the Lost Chord)』は上…

ドゥービー・ブラザーズ『キャプテン・アンド・ミー』のなつかしいグルーヴ感

これは懐かしいアルバムで昔LPでよく聴いていたのをCDで再入手しました。 ドゥービー・ブラザーズの3枚目のスタジオ録音でリリースは1973年。 トム・ジョンストン(g、ハーモニカ、ARPシンセサイザー)、パトリック・シモンズ(g、ARPシンセサイザー)、タ…

フランケンだけじゃないエドガー・ウィンター『They Only Come at Night』

今晩は。ロンドンVixenです。今回はエドガー・ウィンター・グループです。 先日ウッドストック・パート3でジョニー・ウィンターの映像を探していたら、弟のエドガー・ウィンターの「フランケンシュタイン」のスタジオ録画が出てきて思わず見入ってしまいま…

夏だ!祭りだ!『ウッドストック』最終回 -CSN&Y、ジミ・ヘンドリックス他

今回は『ウッドストック』ボックスの4枚目、最終回です。 4枚目の出演者は CSN&Y ポール・バターフィールド&ブルース・バンド SHA NA NA ジミ・ヘンドリックス クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング(CSN&Y) CSN&Yはこのボックス・セットで最多の6曲…

夏だ!祭りだ!『ウッドストック』その 3 -ジェファーソン・エアプレーン、ザ・バンド、ジョニー・ウィンター他

今晩は、ロンドンVixenです。 先々週、先週に続き今回はウッドストック・ボックスの3枚目です。 3枚目の出演者は ジェファーソン・エアプレイン ジョー・コッカー カントリー・ジョン&ザ・フィッシュ テン・イヤーズ・アフター ザ・バンド ジョニー・ウィ…

夏だ!祭りだ!『ウッドストック』その 2ーCCR、ジャニス、ザ・フー

今晩は、ロンドンVixenです。 先週に続き今回はウッドストック・ボックスの2枚目です。 1969年8月に開かれた「愛と平和の祭典」ウッドストックの音楽フェスは40万人の若者を集めた一大イベントで会ったことは先週お伝えした通りです。 今回2枚目の出演者…

夏だ!祭りだ!『ウッドストック』第1回ー反戦フォークとマウンテン

今晩は、ロンドンVixenです。 今でこそ一般的になっているロック・フェスですが、その元祖と言えばウッドストック、モントレー・ポップ・フェスそしてイギリスのワイト島フェスあたりでしょう。 ウッドストックは1969年の8月15日から3日間、ニューヨ…

アメリカ国内の移動はファースト・クラスをお勧めする件

今晩は、ロンドンVixenです。 今回は音楽と関係ない話です。 先週ポール・ロジャーズとジェフ・ベックのコンサートを観に南カリフォルニアに行った話は前回書いた通りですが、行き帰りのフライトの待遇格差についてお話ししたいと思います。 今回はサンノゼ…

ポール・ロジャーズとジェフ・ベックのコンサートに行ってきました。

今晩は、ロンドンVixenです。 金曜日に南カリフォルニアのアーヴァイン(Irvine)までポール・ロジャーズとジェフ・ベックが出演するコンサートに行ってまいりました。 LA郊外のトーランスからLA在住のロック友達の車に乗せていただき渋滞をくぐること約2時…

サンタナの『キャラバン・サライ』は壮大な交響詩

今晩は、ロンドンVixenです。今回はサンタナの4枚目『キャラバン・サライ』(1972)で行ってみます。 当時サンタナの音楽はメガ・ヒット曲の「ブラック・マジック・ウーマン」「俺のリズムを聞いとくれ(Oye Como Va)」、「君に捧げるサンバ」などは聴いてい…

おぞましくもメチャ実力派、ブラック・サバスの1枚目『Black Sabbath』

今晩は、ロンドンVixenです。 前回の爽やかなアメリカにうって変わり、今回は禍々(まがまが)しさ全開のブラック・サバスでいってみます。 かなり最近まで、ブラック・サバスというのはマリリン・マンソンのような本物の悪魔崇拝者の集団だと思っていました…

アメリカという名前のバンドの1枚目

今晩は、ロンドンVixenです。今回はアメリカのファースト・アルバム『アメリカ(America)』でいきたいと思います。 アメリカ、と言っても若い方はご存知ないかもしれません。 70年代初頭に主に活動したトリオで、メンバーはデューイ・バネル、ジェフ・ベッ…

何だかんだでメチャ楽しくノリにのった「YES」の結成50周年記念ライヴ

今晩は、ロンドンVixenです。 一昨日になりますが、イエスの50周年記念ライブに行って来ました。 何だかんだでこれまでタイミングが合わず、Yesの公演に行くのは初めてなのですが、会場に着くまで今ひとつ気乗りがしなかったんですよね。 名ベーシストのク…

ロキシー・ミュージックの「カントリー・ライフ」フェリー節が炸裂

今晩は、ロンドンVixenです。 今回はロキシー・ミュージックです。 初めてロキシーを聞いたのは3枚目の「ストランデッド」の「マザー・オブ・パール(Mother of Pearl)」でしたが、ブライアン・フェリーの巧みなヴォーカルに圧倒されました。 ジェスロ・タ…

ピンク・フロイドの映画音楽「モア」

今晩は。LondonVixenです。 さて「夜明けのパイパー」、「神秘」ときた進んで来たピンク・フロイドですが、今回はサウンドトラックの「モア」です。映画「モア」はバルベ・シュローダー監督の1969年のデビュー作。 ヒッチハイクでパリにやって来たドイツ人学…

ジャケ買いのQuicksilver Messenger Serviceの「ホワット・アバウト・ミー」

クイックシルヴァー・メッセンジャー・サービス(QMS)というバンドについては、殆ど何も知りませんでした。 名前ぐらいは聞いたことがあるものの、どんな音楽をやっているのかも知らないまま、近所の中古書店のLPビニール盤コーナーで、このジャケットを見た…

初期のジェフ・ベックが堪能できるヤードバーズの「ロジャー・ジ・エンジニア」

今晩は。ロンドンVixenです。 今回はヤードバーズ(The Yardbirds)の「Roger the Engineer (ロジャー・ジ・エンジニア)」(1966年)で、ジェフ・ベックが参加した最後のスタジオ・アルバムです。 ベック以外のメンバーは、キース・レルフ(v, ハーモニカ)、…

「シリアだよ」

今晩は。ロンドンVixenです。 今回は表題を無視して音楽と関係ない話です。 私はサンフランシスコの郊外にある専門商社で人事の仕事をしています。人種も気質も雑多な人たちが働く小さな職場です。 「兵役に志願したので休暇を取りたい」数日前に倉庫係のCが…

ボックス・セットのフリー『Songs of Yesterday』

(画像はボックスからの引用) 今晩は。ロンドンVixenです。今回は久々にフリーです。 この数年来、ロック界でもボックス・セット(所謂「箱モノ」)が盛んに出るようになりました。 音楽のオンライン化が進みCDが売れなくなってきて、何とか経済的に余裕の…

シド・バレット プロジェクト・パート2『Barrett』

今晩は。ヴァーチャル・パブのロンドンきつね亭です。 細々続けております当ブログですが、訪問してくださった方が3月から多少増えました。もちろん他のブログ運営者さん達に比べると微々たる数なのですが。 とはいえ‥‥読者になってくださっている方は一向…